なんで初心者だと安い楽器、となるんでしょうかね?
2019/05/24
もしかしてはじめから挫折を想定しているというわけでもないだろうと思いますが、音色は貧しく、音程は悪く、頻繁に調整を要する、売れ残りのような楽器で「上手になったらいいのを買うぞ」では、残念ながら「安物買いの銭失い」となります。そこにつけ込む業者だっていないとは限りません。というより、います。音楽以外では初心者の装備に費用をかけない方がよい分野もありますが、音楽に限ってはやめたほうが良いと思います。では、どれぐらい良い楽器を入手すればよいのでしょうか。ここには2つの考え方があります。ひとつは練習用として上級者の評価が証明されているレベルの楽器です。しかしこれは「売る」となったらほぼ半額か6割の損失を覚悟すべきでしょう。もうひとつの考え方は、最初から「同額か、厳しくても同額に近い値で処分できる」超高級品を購入することです。これを実行するには経済的覚悟も要りますが、そのありがたみがわかって愛おしく感じ、ケアと技術の向上に励むことができる段階まで性根を決めてかからなければなりません。落っことしただの盗まれたなんて生涯の恥となります。ちゃんとやろうと思うならどうせ他のことは何年かできなくなります。でもこれは、歳をとればとるほど、やっておいてよかった、となる資産のひとつととらえ、自走できるところまで頑張っていただくことに尽きます。