日本の大学の「ゼミ」は欧米の大学にもあるの?
通常はありません。ほとんどの授業がゼミナールの形式で行われるからです。あるなしの問題ではなく、集団を管理する教育というのは欧米教育の基本形態にはありません。競争という概念も、大切がっているのは日本や中韓・ 一部のアジアの国々だけです。クリエイティブ人材が乏しい所以です。米国・英国では金メダル何個なんていう話題はまちがっても出ません。日本の教育指導は、声高に個性・個別を謳っている組織でもテキストは一律であり、指導要領も集団教育そのものです。社会全体、教える側のコンセプトがこうなんですから個別など名ばかりで、ひとりひとりに同じことを教えているに過ぎません。これでうまくいくひとはいいですが、いかないひとは「教わる側の能力の問題」にされてしまいがちとなります。文科省が管轄する正規の学校は「総合」教育なりの我慢は必要になりますが、専門学校や街の教室であれば、数回といわず、初回でピンと来なかったらやめておくほうが無難です。そもそも教育ビジネスは「当初は習う側の我慢が必須」という、一見筋の通った前提で成り立っており、お金を払う側もこれをプロ野球の育成選手などの立場と混同して納得してしまいます。プロの育成選手は、高校野球などで実績があるという点でまったく異なる立場・環境・関係です。